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私が仏語を本格的に勉強し始めたのは2007年。当時は紙の辞書ではなく、早々に電子辞書を購入し使っていました。
スマホは黎明期で、当然辞書アプリもない時代。オンライン辞典は英和がある程度で、仏語の辞書としては電子辞書は最先端を行くものでした。
それから10数年。数年前より仏語のブラッシュアップ学習を始めてからは、はじめて紙の辞書(ディコ仏和辞典)を使うようになっています。
電子辞書やアプリは、フランスの友人にメールを書くときなど、さっと調べたい時に使う程度。
改めて紙の辞書を使ってみると、電子辞書と紙の辞書のそれぞれの長所や短所が、はっきりと感じられるようになったんですよね。
そこで今回は、電子辞書・辞書アプリのメリットとデメリットについて、私が感じることを書いてみたいと思います。
真面目に勉強するなら断然、紙の辞書。線も引けるから記憶に残る。
電子辞書・辞書アプリは、ちょっとした時に早く調べたい時・紙の辞書の持ち運びに有利。
それぞれの特徴を知って、学習に活かすことが大事。
電子辞書・辞書アプリのメリット
圧倒的に軽い!
電子辞書・辞書アプリの一番の良さは、やはりその圧倒的な軽さです。
データ自体の重さはゼロ。アプリであれば、
- スマホ分の重さ200g程度
- 電子辞書であれば300g程度
で済みます。
私は辞書アプリは使わず、EBPocketという辞書用アプリに、付属CD-ROMからデータ変換したプチ・ロワイヤル仏和辞典(第4版)・ロワイヤル仏和中辞典(第2版)を入れています。
外でちょっと調べたい時、辞書を持ち運ぶのがおっくうな時に、電子辞書やアプリは非常に頼りになります。
私は自宅で勉強したい派なので、外出先で仏語を調べたいと思う場面はほとんどありませんが・・・
複数の辞書を横断検索できる
電子辞書には複数の辞書が入っていますし、辞書アプリでも同じ販売元(物書堂・Biglobeなど)の辞書アプリであれば、複数の辞書から横断検索ができます。これは紙の辞書では絶対にできません。
とくに、カシオの電子辞書にはフランス語モデルの場合、
- 小学館 ロベール 仏和大辞典
- ロワイヤル仏和中辞典 第2版
- プチ・ロワイヤル仏和辞典[第4版]
- プチ・ロワイヤル和仏辞典[第3版]
- オックスフォード フランス語辞典 第4版
- PETIT ROBERT仏仏辞典
と、大辞典と中辞典はもちろん、仏英・仏仏まで入っています。
すべてを本で揃えることを考えれば、価格的にも非常にコスパが高いですよね。
これらの辞書を一箇所で管理できますので、検索効率も良く、「この辞書には載っていないからこっちを・・・」などの時にも便利です。
検索のスピードが早い
これをメリットと取るか、デメリットと取るかは場面次第かもしれません。
私の場合はとくに、フランスの友人にメールを書くときなどには、さっと意味が出てくる電子辞書やアプリは重宝しています。
逆に、紙の辞書でのページめくりや前後のアルファベット確認に脳や手を動かすため、その分「この辺に載っていたな」といった記憶に残る辞書の引き方は、電子辞書や辞書アプリにはありません。
発音が確認できる
電子辞書や辞書アプリには、発音を確認できる機能が備わっているものもあります。紙の辞書では絶対無理!なヤツです。
私の電子辞書(SII)にも発音機能があるのですが、それを聴くためのイヤホンをなくしてしまい、機能を活かせず・・・(涙)※スピーカーはない
とくにフランス語の場合、発音しない語尾も多いため、初学者にとっても発音を知ることができるのは大きいですよね。
電子辞書・辞書アプリのデメリット
線が引けない・書き込みできない・付箋を貼れない
電子辞書・辞書アプリにおいて、学習に致命的と言えるのが、やはり「書き込みや線を追加出来ない」ことです。
ちなみに、私は「ディコ仏和辞典」に、使った教材に応じて色を変えて、調べた単語に線を引いています。
これが思いの外、いいんですよね。
別の単語を別の日に引いた際に、すでに線が引いてある単語がふと目に入る。すると何となしにその単語を見てみる・・・そんなことの繰り返しで、意外と記憶が定着します。
あ、こんな単語調べたっけ?と覚えていないことが多いですが・・・w
電子辞書にも履歴機能はありますが、わざわざ「履歴」を見ないと出てきませんし、何より「偶然、以前調べた単語が目に入ったから復習できた」「こんな単語があるんだ」というセレンディピティがありません。
(前に調べた単語を記憶していて、検索単語の入力途中にそれを認識できる方なら別ですが・・・)
つまり、記憶の定着という観点から考えると、電子辞書は紙に圧倒的に劣ります。
一覧性がない
紙の辞書の場合、ぱっと見た見開き2ページの間に、たくさんの単語が掲載されていて、前後では関連単語なども見つけることができますよね。
その点、電子辞書や辞書アプリでは、「調べた単語」以外の単語に目が届きにくいです。
電子辞書・辞書アプリは、紙の辞書に比べて画面が小さいこともあり、ひとつの単語の意味を調べるにも、スクロールや画面切り替えの必要があります。
紙の辞書なら1つの単語の複数の意味を包括的に確認できるので、狭い画面で見るよりもずっと、単語自体の持つ意味をイメージしやすくなります。
たとえば、allerやavoirなど、たくさんの意味や用法を持つ単語では、それが顕著です。
電子辞書やアプリの場合、紙の辞書と比べて調べる際にスクロールに逆に時間がかかる・・・なんてことも、意味の定義が多い単語を調べた場合には起こりえます。
バッテリーがないと使えない
スマホは長くても数日置きの充電、電子辞書でも毎日使ったら1か月程度?で電池交換など、紙の辞書ではゼロである電気代・電池代がかかります。
充電忘れ、バッテリー・電池切れには要注意です。
不要な辞書までセットになっている(電子辞書の場合)
電子辞書は数万円で何十冊もの辞書やテキストが入っている非常にコスパの高い商品ですが、当然、使わない辞書も出てきます。つまり、オーバースペックです。
アプリでは選んで買えるので、問題ないですね。
電子辞書もアプリに押されて斜陽市場なのかもしれませんが、選んでお得に辞書を選べるプランなどがあればよりいいのにな、と思ってしまいます。
(じゃあ、アプリでいいじゃないかということになってしまいますが・・・)
まとめ
以上の特徴を、表にまとめてみました。
電子辞書・アプリ | 紙の辞書 | |
---|---|---|
携帯性 | ✅ 小さい・軽い | ❌ 大きい・重い |
横断検索 | ✅ できる | ❌ できない |
検索スピード | ✅ 早い | △ 慣れ |
発音確認 | ✅ できる(機種による) | ❌ できない |
線がひける(記憶の定着) | ❌ できない | ✅ できる |
一覧性(関連単語の発見) | △ 画面が小さい | ✅ 一度にたくさん見られる |
電気代・電池代 | ❌ バッテリーがないと動かない | ✅ 電気がない山奥でも問題ない |
要らない辞書抱き合わせ | △ 電子辞書ではあり | ✅ なし |
電子辞書・辞書アプリと、紙の辞書では、やはりその特徴が大きく異なりますね。
こと「学習」に重点を置くならば、私は紙の辞書を絶対的に推します。ちゃんと単語を覚えたいですもの。
一方、持ち運びを考えれば、電子辞書・辞書アプリの利点は圧倒的です。
それぞれの特徴を踏まえつつ、いいとこ取りをしながら学習に取り入れましょう!