最近、仏単語の意味を調べるのによく使っているのが、こちら「Wiktionnaire」です。
日本語だと「ウィクショナリー」、フランス語読みをカタカナにすると「ウィクシオネール」でしょうか。
Le Figaroなどの記事を読んでいると、手持ちの「プチ・ロワイヤル仏和」や「ディコ仏和」にはない単語が出てくるんですよね。
紙の仏仏辞典は「Le Robert Micro」も持っていますが、オンラインで手っ取り早く調べたい時に、Wiktionnaireは便利です。

調べたい仏単語が「プチ・ロワイヤル仏和」になくて、なぜか「ジーニアス英和大辞典」に載っている時はあります・・・
いつもの辞書に追加して使おう
Wiktionnaireは、基本的にフランス語で読むことになります。
tourner を検索 © Wiktionnaire
日本語での表示も可能ですが、日本語表示では、フランス語表示より説明が貧弱です。仏和辞典で調べた方がベター。
trouner を検索 © ウィクショナリー
一方、英語表示ではフランス語表示のように説明が充実している印象なので、英語ができる方はそちらもオススメです。
私は通常はフランス語で読んでいますが、ついでに同じ単語の英単語もチェックしたい時はそのまま右上の言語を「English」にして確認。便利ですね。
語源表示が便利
このWiktionnaireでは、語源が語義の一番最初に載っているので、憶えるのに役立ちます。
たとえば、majorer(・・・を増額する、・・・を過大評価する)という単語。
「どうもmajoritéとかmajeurに似てるよなー」と思っても、手持ちのプチ・ロワイヤル仏和やディコ仏和にはその関係性は載っていません。
Wiktionnaireには、その関連性がきちんと掲載されています。
Dérivé du latin major (« plus grand ») avec la terminaison -er des verbes du premier groupe.
ラテン語のmagnusは「大きくなる」という意味があり、mag- maj-の接頭語を持つ単語は、そこから来ているものも多いそう。
※手持ちの「Les étymologies surprises」も同時に開いてチェックしてます
あらゆる手持ちの辞書と、このWikionnaireをサブに使いこなせば、語彙力もアップしますね!
イディオムの由来もわかる
日本語でも色々と言い回しがあるように、フランス語にもイディオムは多く、仏語学習者には骨が折れますよね。
Wiktionnaireならイディオムもしっかりカバーされていて、言葉の由来を学ぶのにとても役立ちます。
たとえば、au quart de tourというイディオムについて。
例)au quart de tour
Cette expression provient des manivelles qui étaient autrefois utilisées pour démarrer les voitures.
manivellesは、クランクハンドルのことだそうで、昔は車を発車させるために使っていたとのこと。
※ちなみにmani-は「手」を表す接頭語
つまり、au quart de tourとは、「クランクを1/4回転させて車を動かす」⇒「すぐに動く」から来ているのだと、Wiktionnaireのお陰で理解できるわけです。
参考までに、手持ちの「プチ・ロワイヤル仏和辞典」ではこれだけです。
《話》すぐに、ただちに
プチ・ロワイヤル仏和辞典 第4版
語源もイディオムも、由来がわかると飛躍的に憶えやすくなります。

まとめ
紙の辞書は手を動かすことで憶えるというメリットが大きいですが、紙面の大きさに制約があり、たくさんの情報は載せられません。
その点、ウェブ版であるWiktionnaireはやはり情報量が桁違いです。より詳細に語彙を調べたい時に、非常に役立ちます。
ちなみに、WiktionnaireをEPWing化して下さっている方がおり、EBPocket(スマホアプリ)やEBWin(Windows用)を使えば、スマホやPC上でアプリ辞書として使うことも可能です。
辞書は1つだけでなく、複数の違うタイプの辞書を組み合わせて使うのがいいですね。是非、Wiktionnaireも仏語学習に取り入れてみてください。