フランス語に限らず、語学の独学での方法の最強の方法はディクテだと、私は思っています。
ディクテ(dictée 女性名詞)とは、音声を文字に書き起こす作業のことです。英語では「ディクテーション」と言います。
NHKラジオ「入門ビジネス英語」の講師でも有名なカリスマ同時通訳士の関谷英里子さんも、著書の中で「ディクテーションが一番」とおっしゃっていました。
なぜ、ディクテは最強なのか?
ディクテでは、インプット(聞き取る)のとアウトプット(書き出す)の両方を、同時にできます。
独学でインプットばかりしていても、語学は絶対に上達しません。
語学を上達させるには、アウトプットが非常に重要ですが、独学ではアウトプットの機会が非常に少ないことが問題です。
そんな中「ディクテ」は、
- 聞く(インプット)
- 書く(アウトプット)
- つづりチェック
- 憶えていない単語のチェック
が一度に行える、非常に効率的な学習方法と言えます。
メリット1. 何が聞き取れていないか、明確にわかる
ディクテは、聞いて書き取るという単純な作業ながら、どんな小さな発音だとしてもそれをキャッチしようと能動的に聴くので、集中力もハンパなくUPします。
やってみると、自分が出来ていない部分が白日の下に晒されます。それが現実ですw
- 知らない単語は聞き取れない
- 前置詞などを聞き逃したり間違える
- 単語のつづりが曖昧
とくに、フランス語は英語と違いアクサン記号があるので、実際にディクテをしてみると実に迷います。つまるところ、しっかり憶えていないわけです。

自分が出来ていないことをできるようにするのが、学習においては非常に重要!
弱点を知り克服することで、フランス語力は確実にアップしますよ!
メリット2. フランス語で考える訓練になる
ディクテでは、文章の構成を考えて聞いたことをアウトプットする訓練をするため、全般的なフランス語力を身につけることができます。
リスニングをして理解するということは、フランス語の語順のままに、頭の中でも「フランス語で」理解しなければなりません。
日常会話をわざわざ日本語に置き換えて理解をしていては、時間がかかりますし、一向にフランス語は上達しません。
優しいネイティブの友達だったら待ってくれるかもしれませんが、レストランや見知らぬ人との会話でスムーズに行くことはありません。
フランス語のリスニングを鍛えることは、頭の中でもフランス語で考える力を身につけることになります。
手持ちの教材を使えばOK

じゃあ、ディクテ用に何か新しい教材を買わなきゃ!?
・・・と思う必要はありません。
CD・音声付き教材をすでに持っていたら、それに収録されている仏文をディクテーションすればいいのです。短い文でも、もちろんいいんです。
私の場合、「仏検 3・4級必須単語集」や「仏検 準1級・2級必須単語集」を、ディクテーション教材に使っていました。

単語はもうだいぶ憶えただろーと思っていても、意外と聞き取れないんですよ!
(久松先生の本には、非常にお世話になっております・・・)
ディクテの方法
ディクテの方法は人それぞれだと思いますが、私の方法は以下のような感じです。
何も見ずにナチュラルスピードでディクテ。2級なら、ナチュラルスピードの後にゆっくりスピード。間違いに気付いたり、改めて聞き取れたら青ペン。答え合わせはテキストを開いて、赤ペンで間違いチェック、知らなかった単語を確認。1日1問以上やらない。
身支度の合間などに、ディクテをした問題をひたすらリピート再生。ポイントは、聞き流さないで、意味をきちんと感じながら聞くこと。意味があやふやだと感じた部分は、すぐにテキストをチェック。
ディクテ。CDを聞きまくったお陰で、すでに単語を結構覚えている。ここでは、主に1周目でわからなかった単語の再確認とスペルチェック。1日2~4問。
すき間時間に音声を流しまくって、能動的に聞く(2と同じ)。
100点満点を目指してディクテする。1日2~4問。
一回やった教材でも、その日に寝る前と、一週間以内にもう一度ちらっと見直します。記憶の定着率がかなり違ってきますよ。
まとめ
日本にいると、なかなかフランコフォンの知り合いも出来ず、アウトプットの場が限られてしまいます。
フランコフォンとの出会いがあるその日までは、ディクテで鍛えましょう!!
ちなみに、私は英語でもこの方法で鍛えました。NHKのラジオ講座なども、音声もあり短いセンテンスで取り組みやすいと思います。
根気がいる勉強方法ではありますが、効果は大きいですよ!